6月20日、ブライトリングが開催する『メカニカル・クロノグラフ・セミナー』を受講するため大阪へ行ってきました。
会場は『STUDIO BREITLING 大阪』。
studiobreitling
今までSTUDIO BREITLINGに行ったことがなかったので今回が初めて。 
非常に凝った作りになっていますので、ブライトリング好きの方には是非一度訪れていただきたいですね!
STUDIO BREITLING 営業時間は平日(月~金)の9:00~18:00。
また、毎月第2土曜日にはメンテナンスアドバイスを行っております。
詳細はこちらのSTUDIO BREITINGのホームページからご確認ください。 

セミナーは前半と後半に分けられており、前半は機械式時計の仕組みとクロノグラフの仕組みについての学科講習。
後半はムーブメントの分解・組立の実技という構成になっています。 

まず、機械式時計の仕組みですが、

①エネルギー源(手巻・自動巻)

②力を貯める(香箱)

③力を伝達する(輪列機構)

④力を制御する(脱進機)

⑤速さを調整する(テンプ) 

⑥時間を表示する(指針) 

簡単に言うとこのようになっています。
言葉で説明するよりも画像を見ていただいた方がわかりやすいですね。
mcms_01
この画像はSTUDIO BREITINGのホームページのトップページです。
部品名は画像をクリックしていただけるとご確認いただけます。
実際のホームページ上ではアニメーションになっており、歯車が動いて現在時刻を示すようになっています。
特にテンプやアンクルの動きがわかりやすく表示されているのは良いですね。 
では、これを踏まえた上で簡単に解説いたします。

①エネルギー源(手巻・自動巻) 
機械式時計はゼンマイがほどける力で動いています。
では、そのゼンマイはどうやって巻くのでしょうか。
ひとつは手でリューズを巻く操作。
もうひとつは自動巻のローターです。
ローターは手首の動きと重力の力によってゼンマイを巻き上げます。
つまり、機械式時計は人の力と重力をエネルギー源として動いているということです。

②力を貯める(香箱)
香箱
画像は香箱と呼ばれる部品です。
画像右のように香箱を開けると中にはゼンマイが入っています。
そして、香箱の外周にギザギザがついているのがおわかりでしょうか。
香箱は1番車とも呼ばれ、歯車としての役割も果たしています。
ゼンマイが巻き上がり、ほどける力で香箱自体が回転し、その力を他の歯車へと伝えていきます。

③力を伝達する(輪列機構)
香箱・2番車・3番車・4番車・ガンギ車をまとめて輪列機構といいます。
それぞれの歯車の歯数を変えることで、回転数を増やしながら力を伝達していきます。
車のギアのような感覚だと思っていただければわかりやすいかもしれませんね。

④力を制御する(脱進機)
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ガンギ車・アンクル・振石をまとめて脱進機といいます。
一言で力を制御すると言ってもわかりにくいですよね。
ブライトリングの機械式時計はモデルにもよりますが、大体40~70時間ほど動き続けます。
ですが、脱進機がなければゼンマイが一気にほどけてしまい、一瞬で止まってしまいます。
つまり、ゼンマイが一気にほどけないように上手にその力を制御しているというわけです。
このようにして香箱から伝わってきた力を少しずつテンプに送り、そしてテンプからの規則正しい振動を歯車に送り返してスピードをコントロールしています。
ゼンマイの力を制御して伝達するだけではなく、時計の精度も歯車に伝達する非常に重要な部品です。

⑤速さを調整する(テンプ) 
テンプは機械式時計の“1秒”という単位、振動を作っています。
簡単に言いますと時計の精度を作っている部分で、機械式時計の心臓とも言える部品でしょう。
ここで作られた精度を脱進機が輪列機構に送り、実際の針の動きに反映させています。
STUDIO BREITINGのホームページでクルンクルン回っているのをご確認いただけると思いますが、このようにテンプが1往復する周期が歯車の回転速度を一定にしています。
ちなみにブライトリングの時計はこのアニメーションよりもっと早く振動しています。

⑥時間を表示する(指針) 
まず針の場所ですが、こちらもSTUDIO BREITINGのホームページを見ていただくとわかる通り、2番車に時分針、4番車に秒針がついていることをご確認いただけると思います。
そして、次に注目していただきたいのが歯車の回転。
4番車と2番車を比べてみると一目瞭然。4番車の方が回転数があります。
4番車には秒針がついていますので、4番車が1回転すると1分ということです。
つまり、60回転すると60分=1時間になりますので、4番車は2番車の60倍の回転数が必要になります。 
③の輪列機構で少し触れたように、歯車の歯数を変えることでこのように針に対応した回転数に変化させています。


駆け足になりましたが、このような流れで機械式時計は時を刻みます。
少し長くなってしまいましたので今回はここまで。
次回はいよいよ分解・組立です!